新宿日本語学校では、毎年、入学する新入生に「非常持出し袋」を配布していた。しかし、今回の震災以降は、入学時点で、「非常持出し袋」を配布するのは、いかにも「危険な場所へようこそ、」といった雰囲気になってしまうので、今期の入学者で一応打ち切りにすることにした。
もっとも、過去には、大久保あたりのマンションから電話があり、「おたくの『非常持出し袋』が捨ててあったけれども、なかなかいい袋なので、どこで作ったか教えて欲しい」という連絡があって、嬉しいような、悲しいような気分になったこともある。
また、袋を渡した翌日に、普通のカバンのつもりでこの「非常持出し袋」をかついできてしまう学生も時々いる。学校から支給されたものに対する愛着で、こちらは、微笑ましいのだが、それでも、「非常持出し袋」で通学というのも如何なものか、というところ。
そこで、今はこの「非常持出し袋」に変わるものを検討することになった。そのうち、学生に配布されるので、乞うご期待。