平成23年7月26日、三重県津市の「三重県総合文化センター」において、「第49回東海地区聾教育研究大会」が「一人ひとりのニーズに応じた指導と支援の実践」という大会主題で開催された。
その講演会において、江副隆秀校長が講演者として招かれ「日本語文法(助詞)を可視化して聴覚障害児に教える」という演題で講演をした。「外国人に日本語を教えて36年」という、いうなれば異分野からの「助詞の教授法」の紹介である。しかし、「重箱カード」、「助詞のカード」、「太陽カード」、「2列の助詞」、それらをどのように使って、初級の学生に教えてゆくか、そこにどのような考え方と、工夫があるのか、実際のろう学校のクラスの様子の動画も交えて話が進められた。
1時間30分という短い時間ではあったが、約200名の先生方が熱心に聴いていらっしゃった。愛知県、岐阜県、三重県の3県の先生方がより良い聾教育の研究・発表をなさる大会で、新宿日本語学校の教授法、文法の考え方をお話できたことは、とても意義のあることだった。また、講演後、「重箱カードがとても良かった」、「本で読んだ時は良くわからなかったけれど、実際のお話を聞いてよく理解できた」など感想を直接お聞きすることができたことも良かった。江副校長は、日本語をどのようにして教えたらいいのか、という悩みや、疑問を持たれている先生方、ご父兄の方々にとって、これからも、少しでもお役に立てるようにしてゆきたいと話していた。